これから2021年度に開かれた大会のブログを連続して投稿する予定です!

シリーズ第一弾は、The Kansaiに出場された古舘先輩です。

超大作を書いていただいたので是非お読みください!!

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久しぶりのブログ更新になりそうですが今回はThe Kansaiという大会にかこつけて色々書きます。新学部4年(予定)の古舘です。少し前に学部生としての半分が終わったと思っていれば修士卒業まで入れても半分が過ぎたことになっており戦々恐々としています。気付いたらもう学部卒業とか卒論とか見えてきて恐怖です。

 

0 目次とか

1 出場者紹介

2 オープンブレイクできて良かったねってお話(1,2年生向け)

3 九大の人間として練習で何するべきか(比較的上級生向け)

4 大会本編(次にThe Kansaiに出る人向け)

5 その他、せっかくなので恒例の雑感をば(暇人)

 

今回のブログの使い方

QUDSの特徴として上の代から下の代への継承があまりなされていないということがあると私は感じています。私含めて決してレクチャーに熱心であるとは言えないでしょうし就職に伴い上の代が消えてしまうということもあります。このような中でこのブログは貴重な上の代からの知見を吸収する場所になり得ると考えています。その世代のブログ・メディア担当によってブログの量は異なりますが各大会のモーションや何を言うべきだと思ったかが記録されています。プレパ練をした後にその大会のブログを見て勉強するということも可能だと思います。実際私は秋Tの時にそうしました。しかしそれではまだ不十分かもしれません。

そこで今回のブログでは大会本編以外にも練習とか応援メッセージとかも割と丁寧に書いていこうと思います。オープンブレイクって何?という人は1,2を見て貰えれば良いですし、ブレイクしたい!という人は3,4を見てください。5は私がどこかに吐き出したい独り言を書くだけです。ラウンドの反省は自分の感想というよりはこういうことが言えそうなので頑張ってくれって感じです。スピーチ云々よりもケースメイン。その方が読者のためだと思うので。



1 出場者紹介

今回はAsianということで私含めて3人チームでの出場となりました。偶然同期3人での出場となりました。簡単な紹介は以下の通りです。

 

私…2nd,Reply(R1除く)担当。Toei Cupワーストチーム・オープンワーストスピーカー。1位ならブレイクの秋TR4で2位、4位以外でブレイクの凌霜R4で4位取った。QDOでスピーカースコア1点の差でブレイク落ち。バブルラウンドでバブバブして死亡するプロ赤ちゃん。特定の音源を150回くらい再生しているが他の音源はほぼ聞いていない。聞け。

同期A…1st,Reply(R1のみ)担当。昨年度凌霜グランドファイナリスト、今年度凌霜ブレイク。秋Tで私と組んだ。大会1週間前のKKでIAしてジャッジブレイクしてた。昨年度秋Tは提供で参加。数多の逸話を作った。某WUDC2020EFLグランドファイナリストに大変薫陶を受けている。KKでさらなる推しを見つけてきた。

同期B…Whip担当。この前のAWCグランドファイナリスト。秋T提供感謝。謎に英語でのジャッジディスカッションに苦しめられた経験談が豊富。他にも実績あったらすまん。KKで組んだ。2年越しにギスギスしてるの成長なくっておもろいっすね(陳謝)。



2 オープンブレイクできて良かったねってお話

結果から言うと予選3勝で7位ブレイク、無事にオープンブレイクしました。自己紹介でも書いてるように凌霜とかの学生大会でもブレイクしたことがない人間なので初のオープンブレイクでうれしかったです。(NDOは私は何もしていないのでないことになってます。)更に言うとこの大会に参加した至極個人的な理由がありますので喜びはひとしおです。

秋Tあたりからブレイク落ちした時に周囲に「ブレイクは不可能ではなさそうなだけに悔しい」ってブレイクしたこともない人間が適当ぶっこいてたわけですが、今回のブレイクで「それなりの実力があればブレイクするためには回数こなすだけ」という天井すれば100%みたいなソシャゲ廃人が言いそうな理屈が証明されたわけです。誰でもQUDSでの練習を2年と少しくらいすれば基本的にはオープンブレイクが狙えるということなので後輩にも頑張って欲しいです。2,3年すればそれなりの実力はつくはずなのであとはアロケ、モーション、ジャッジの運だけです。これは別に私1人の体験ということではなく私が学部1年の時の学部4年は冬Tでオープンブレイクしていますしその次の代は凌霜でブレイクしています。少なくとも4年あればそれなりの実力は付きます。

1年前にワーストチーム・オープンワーストスピーカーだった人間でも1年あればオープンブレイクしてスピーカースコアが4ラウンド平均で77になるので継続は力なりってことです。「努力は報われる」というどこぞの予備校が掲げてそうな極めて単純で子供じみた考えを信じている人間なので報われて良かったです。皆さんも少なくともQUDSの中では胸を張って努力していると言えるようになってください。つまり週二回の部活くらいは参加しましょう。



3 九大の人間として練習で何するべきか

これは秋Tで爆死した際の反省でもあるのですが、少なくともブレイクするためには難しいモーション、レベルの高いラウンドは絶対条件ではないと思っています。現にQUDSから秋T優勝したり冬Tやらワールズやらで活躍したりする人々が発生しているので(超特殊なケースなので参考にするべきではないというのも正しいとは思う)。あのレベルの天才でなくとも今回くらいの結果は上振れだとしても残せるはずです。細かい事例の勉強や国際情勢の把握を要求する風潮もあるのかもしれませんが私はそれらの優先度はかなり低いと考えています。どれだけ細かい事例を挙げても負けるという事例を練習で見たことあるかもしれませんし、実際誰がどう考えてどう行動してどう良い(悪い)のかを細く説明できた方が強いです。

まずはじめにするべきことは普段の練習のモーション、ラウンドで各サイドで何が事象レベルで異なるのか、それが良いのか悪いのか、それがなぜモーションを肯定・否定できるのかを細かく漏れなく説明できるようになることです。突飛なことを言ったり細かい事例を並べることも楽しいかもしれませんが当たり前のことを当たり前に言える人が一番強いです。リサーチは議論を補強したり分からない時の発想の起点としたりするためのものであってまずは単純にしっかりとしたケースを建てられるようになるべきです。リサーチが重要になってくるのはお互いにちゃんとしたケースをぶつけ合ったときやブレイクして難しいモーションを強い人に囲まれて戦うときです。そこに辿り着く方が先です。

週二回の練習ではまだ足りないという人はPMを喋る練習をするのがいいと思います。15分測って素早く思いついてスピーチの構成を考える練習や逆に時間を制限せず表現や事例、構成などをいくらでも推敲してどのようなテンプレを自分の中にストックするかを考える練習が私がしたり人から話を伺ったりする中ではおすすめです。昔は部活の練習が終わったあと自転車漕いで帰りながらスピーチやり直すなんてこともしてました。夜道にすれ違った人からするとかなりの不審者だったとは思います。

ここまでに挙げている練習はいずれも適用性がものすごく高いです。個別事例の勉強はハマれば強いこともあるとは思いますがまあ山張って当たることはほぼないでしょう。私が事例研究の優先度が低いというのはそれが理由でもあります。私は今回の大会前に法哲学とか倫理とかの本を読んでいましたが全くその内容は生きていません。個人的興味として勉強するならいいとは思いますがディベートに活用できるようになるにはかなり先が長そうです。

結論としては毎回の部内練習にちゃんと参加して真っ当なケースを「当たり前に」話せるようになるのが一番ってことです。「当たり前のことを当たり前にできるように」という話は中高の校長先生からよく聞いていましたが、それが今でもできず苦しんでいます。やっぱ難しいんすね。



4 大会本編

大会前

凌霜で爆死してしばらく休みたいなーとか思ってたんですが大会の情報を見て参加を決意しました。理由は察せる人は察するまでもないでしょうし分からない人は忘れてください。とりあえず同期Aをなんだかんだで引きずり込んで3人目として同期Bが釣れました。

練習は週二回の部活と週二回のプレパ練だけでリサーチはしませんでした。3人でのプレパって難しいですね。先述したように法哲学・倫理の本を読んで活用したいなーとか思っていましたが全く使えませんでした。

大会準備としては毎回恒例の羊羹・ラムネ・コーヒー・ジュースの糖分とカフェインを頭に叩き込むためのものを揃えました。カフェイン弱者なのでコーヒー飲んだら吐き気やらその後の不眠やらで苦しむんですがその時の頭は冴えるので飲むしかないです。その他はただただ糖分ですね。ガッツリ食事する元気も時間もないので効率よく頭に糖分補給する手段として羊羹を愛用しています。流石に羊羹とジュースはあれだったのでお茶も飲みまくってました。腎臓よ、すまんが頑張ってくれ。

 

R1(Opp, win) THW ban targeted advertising based on the health data of users (e.g. medical record, log data of wearable devices, digital footprint related to medical conditions)

細かいモーションセットは別途調べて欲しいのですが、確かうちは上(インド)をvetoしました。QU練と違って相手を知らないのでもしインドのコンテクストとか語られたらどうしようもないので。ジャンケンの記憶はないので相手(Gov)が真ん中vetoだった気はします。違うかも。

プレパ:ビッグデータ関連の話はいくつかありますが今回はネット検索とかSNSとかと違って拒否しやすいから同意は取れそうとか人種由来のバイアスが入るとかはなさそう。具体例は分からないが取り敢えず某博士課程学生がアップルウォッチ自慢してたしそんな感じ。睡眠時間の話しか分からんが不眠外来とかサジェストするのか?高級枕がAmazonとかで出て来る?何はともあれ健康になるなら良いでしょ。保険制度とかも健康になるなら同意を推定できるって運用してるんだし。

相手:データを元にサービスを運用するAIが誤った解釈をして不適切な病院とか薬を推薦するかもしれない。薬局に行って薬を選ぶのに比べて選択肢が狭まる。何も考えずにデータ運用に同意してしまうのでプライバシーの問題。

反省:いかに健康になるのか?が説明不足。血圧とかも測ってるらしいので高血圧な人向け食品が出て来るとかだと利益が分かりやすくなりそう。アップルウォッチ以外にも血圧計とか体重計をスマホアプリと連動させて記録する、みたいなことも言えそうなのでそうすると健康関連のデータの幅が広がる。

何はともあれ1勝。2勝でもブレイクできるチームはあるのですでにバブル確定。NDOは何もしていないのでカウントしないものとすると一年生で参加したタイテック以来2年ぶりのAsianの大会での勝利。嬉しかった。

 

R2(Gov, lose) THP a world without wants for social approval

このラウンドはモーションセット見た瞬間テンション上がってた。なぜかは想像にお任せ。

プレパ:無知のベールのモーションは行けそう、恋人の追体験はよく分からない・イラストできないということでveto。相手もこれをvetoしていて一致していた気がする。違うかも。

Oppは社会に認められることが努力の理由になってるって言うだろうからそれは他にも同期はあるって返せば良さそう。Govは欲望とは幸福の根源ではなく不幸の根源であるという仏教的思想を語れば良い。社会的承認の獲得しにくさ、際限のなさ、孤独感、TwitterとかYouTubeでの炎上に繋がる、とか。

相手:社会から褒められるため募金する人がいる。結果的に助かる人はいる。社会から褒められる方が自分で自分を肯定できない時でも自己肯定感が上がる。自己肯定の基準が複数あった方が良い。

反省:やらない善よりやる偽善、みたいな話は宗教系のモーションで見覚えあったがここで来るとは想像できていなかった。辛い。ケースを作るときは「苦しむ理由」「なぜマシなのか」という括りよりも違いを生じる原因ごとに差分と良さを説明した方が分かりやすいとのこと。他の欲望との違いとして他人に依存しているという点を伸ばして努力が報われにくいなどの説明を加えると良さげ。社会から承認されているかどうかって結局自己評価によるし見えにくい、分かりにくい、とか。

 

R3(Opp, win) THR the formation of the Quad

アロケが出た瞬間私はテンション爆上げでした。その後変わって代わりに同期Aが喜んでた。

プレパ:まさか予選でIRが来るとは。辛い。怖い。これがThe Kansaiか。モーションセットのうち上と下はOppが中国怖いみたいなこと言いそうで似てそう。中央は経済制裁で止めるのか分からんが止めなかったとしてどうなるのか分からん。ジャンケンの結果上のモーションに。

地理的理由とか資源が欲しいとかで中国領土拡張しようとしてる。中国は戦争も辞さないし現に国境を巡って紛争起きてる。戦争起きても国内市場ある程度大きいし強気で来る。みんなで団結して戦う姿勢見せることで軍事的なバランスもそうだし中小国が中国に折れずに頑張ろうと思える。戦争悪い。中国怖い。

この時のプレパはマジでびっくりするくらいスッカスカ。

相手:中国を刺激する。経済制裁とかに繋がると企業がダメージ受ける。国同士の関係が悪くなるとウイグルとかへの人道支援も入国できなくなる。懐柔してソフトパワーで関係性よくするべき。

DLO:クァッド以前から中国の拡大はあるので刺激しても関係ない。中国の一般人の感情と共産党の考えは別なので懐柔は無意味。

反省:拡大主義自体がどう悪いかとか中国の中華思想由来の拡大思考とかを説明できればなお良し。共産党が中国人から支持を得ている理由は経済発展してるからなので経済発展のために領土拡張が必要なら人民の感情と独立して拡大する動機があるって話は丁寧にするべきだった。中国を刺激する=抑止として効いているということなのでそう説明するべき。個別の軍事同盟との違いを出すためには情報共有とかでの良さを出すべき。経済的繋がりを話しても中国の経済制裁恐れなくて良くなるって言えそう。

IRであっても今まで同様各アクターのインセンティブとかを分析してどう変化するかを説明するのが大事ってことらしい。あとジャッジの人がsignaling effectって言ってて海外音源でも言ってたので流行してるのかもしれない。

 

R4(Gov, win) THW establish exclusive schools for students with ADHD/ASD

ここまで2勝なので勝てばブレイクというよく見る光景。

プレパ:見覚えあるようなモーションセット。とりあえず下二つは行けそうということで一番見覚えない上がveto。相手のvetoは覚えていないがお互いにこれを1にしていた気がする。

さっきとは一転、プレパで紙がすごい埋まった。専門家がいることでどう環境が変わるのか、どのようなことを教えてもらえるのか、どう良くなるのか、なぜ将来に良くなるのか。いじめとかなく通いやすい環境に通えるようになることで基礎的な内容でつまづきにくくなる、就職の際に理解ある職場を選ぶために学力が必要、社会に馴染むために自分の症状との付き合い方を学んだ後の方が良いなど。類似の良く見るモーションとしてLGBT学校があるがそれと違って隠しにくいから通うことで発覚することを恐れない、社会の受け入れ体制が整いつつあるとか。

相手:通うことで偏見が生まれる、社会に溶け込む訓練がなされない、専用学校へ行くよう圧力がかかる、など。

反省:結構怖かったんですが後からチェアの方に伺ったりスコア見たりした感じ結構クリアだったっぽいですね。専門の学校を作ることで仮に現状の学校が改善されていたとしても先生の人数比とか負担とかの違いがあるって分析はもっと深められる。学校が別れても社会で活躍できるようになるならばイメージが向上するってフリップも可能。

 

BA

確定で2勝していてR4がどうなるか分からない感覚だったので怖かったです。オンライン大会だとこの時間に飲食店とかに集まってわちゃわちゃできないので辛いですね。ただ2年前のタイテックで組んだ先輩がR4見てくださってて成長を褒めてくれたのでそれが救いでした。ぼけっとしているとR4がやらかし案件なのでは?という不安がどんどん大きくなったので突然の呼び出しに応じて雑談してくれた人には感謝しています。相手をルーキーだと勘違いしていたのでルーキーブレイクで相手がいなかったからこれはオープンブレイクしたということなんだろうな、負けたかな、とか思っていましたがそんなことなかったです。冷静に考えればルーキーブレイクとオープンブレイク両方で呼ばれることだってありえます。

CAの方からKyushu Aを呼んでいただけたのでこの大会に参加した目的の7割がた達成できました。呼ばれた瞬間は喜びよりも安堵でじわじわと喜びを感じました。グループLINEでもいろんな方に祝っていただきありがとうございました。わざわざ個人で連絡をくれた方もおり感謝感激雨霰って感じです。

 

2日目朝

大会恒例の緊張で朝早くに目を覚ますやつでした。Zoom繋いで同期Aと良かったねー今日頑張りたいねーとか言ってました。割とブレイクで目標達成したのでここからはボーナスステージ、裏面への突入でした。プレッシャーなく迎えられて良かったですね。

 

QF(Gov, lose) THW mandate all scientists to periodically conduct reproducibility research. (e.g. reproducing the result of existing research or experiments, meta-analysis of reproducibility of pre-existing experiments)

割りかし見覚えのある対戦相手。誰だか知らない人にボコされる恐怖を抱えることなく落ち着いてました。

プレパ:モーションセット見て理系チックなんで理系3人チームとしては頑張らなきゃいけない。上の再現可能性に関しては比較的最近心理学系の研究で再現性がなさすぎて問題になったって話を見た記憶ある。博士課程の学生A,B両名から理系と文系の査読システムの違いみたいな話も聞いた記憶ある。中央は何するのかも怪しいし何が嬉しいのかも分からない。相手の方が詳しそうだからveto。下は所得税との違いを工場がないからコストがかからないみたいな感じで出せそう。結果両サイドとも132でveto完全一致。やらかし案件か?

veto終わってすぐallに気付く。まあなんとかなるやろの精神。誤った結論が出ると先行研究を元に研究が進むので影響がでかい。出版バイアスとか結果解釈の恣意性、統計的に優位になるまで検査数を増やす、とかで怪しい結果が出される。先行研究の確実性は研究者全員の利益なので税金みたいに全員で負担するべき。

相手:査読とか自主的な検証実験とかあるし義務付けるまでもない。国際情勢とか経済とかの論文は再現不可能。若い研究者とかはそんなことする余裕ないし効率的でない。

反省:”all”ってモーションに書いてあるのでvetoでも良かったのかも。ただ中央をどれだけ話せるかは怪しい。APをもっと丁寧に詰めるべき。科学者が意識向上とか最新の研究手法に明るくなる、不正をするとすぐ暴かれるようになるので気を付ける、ジャーナル自体も不正論文を掲載すると評価が下がるので査読が厳しくなる、再現性の検証自体がどれほど信用できるのか、などなど。検証すればそれで終わり!って感じのケースだったので誰がどのように検証するのか、再現できないとどうなるのか、それに対して元の論文著者はどうするのか、あたりを丁寧に詰めれば良かった。

Oppの言ってるような論文がscientistによるものなのかとか再現性ってデータから結論を導けば良いので冷戦とかサブプライムローンとかの問題自体をもう一度起こすことは要求しないとかは言えた。後からジャッジの方に伺ったところOppもそれほどイケてたわけではないとのことなのでAPきっちり詰めてインパクトで押せば良かった。負けてみると悔しい。

LOの途中あたりまで聞いて寝に戻ったという人もいましたがR4に見にきてくださってた先輩はここでも見てくださってて嬉しかったです。

 

SF THBT the US should end its targeted drone strikes policy

これ以降もぼんやり眺めてたので一応書いておきます。

Gov:戦争のコストが下がることでドンパチが起きやすくなる。誤爆もあるかも。戦争→アメリカへのヘイト→テロ→戦争みたいなループがある。

Opp:感情に左右されるような人間よりはドローンの方が良い。大規模な戦争をせずテロリストの主犯格を標的にするような使い方になるので民間への被害減る。

感想:見覚えあるようなモーション。R3でも書いたような戦争すること自体がいいのか悪いのかみたいな話をされててなるほどって感じ。Govが勝ったがOppもうまい。スピーチ超綺麗。

 

RGF TH regrets the prevalence of virtue signaling on social media

これ以降は音源があるはずなので気になった人は探してください。

R2に似ている話。アピール目的であっても助かる人いるよねって話をLOがきっちりしててそれはそう。Govは迷惑になる(被災地への千羽鶴とかのイメージ?)って言ってたがインパクトが弱く見えてしまった。うちの後輩の方がうまいって後方有識者面したかったが全然。両チームとも段違いでうまかった。

 

GF TH prefers a common law system over a civil law system

関西対決。両チームとも話が分かりやすい。スピードとか間とかその辺り。個人的にはモーションセット見た瞬間テンションブチ上がってた。どれも一応のクラッシュは分かるがそこの深め方が新そう。下のGovで人格の非同一性を語るとかも面白そう。

結果的にはOppが勝ったがコモン・ローってなんだよってあたりが曖昧だったのが原因に見えた。裁判官・判事の影響力が大きいって言われても日本の話すら十分に理解してないので具体的にどう影響するのかが不透明に見えてしまう。

 

その他

QFで負けた相手がそのまま優勝したので実質2位かもしれない。嘘をつくな。

大会中にいつも使ってるB5ルーズリーフがなくなったので新しい袋を開けるとA4でした。机が狭いので辛かった。メモはしやすいが机の上に並べにくい。悲しい。まとめて2袋買うんじゃなかった。

今回はMixideaだったので裏でずっとチーム内Zoom繋いでました。暇な時間を潰せるとかジャッジディスカッション待ちが孤独で辛くないとか良かったと思います。

スピーカースコア見たら76,77,77,78だったんですがやっぱり体感と評価のズレはありますね。無くしたい。単純に人が違うからってだけかもしらん。ちなみにMommy杯のウィップ3連発の方が体感は楽しかったです。



5 その他、せっかくなので恒例の雑感をば

これ以降は完全にブログの私的利用です。最近思っていることをつらつらとメモするかの如く吐き出します。概要は以下。この中で読む価値がありそうなのはA,D,F,Kくらいかも。

ここで書く内容はどれも基本的には理屈上でのお話です。実践においてどうとか具体的に誰かに対する不平不満だとかそんなことは考えずに書いています。

 

A レジの時間が示すものとは何か

B Asianのリザーブド

C 2日目の組み合わせ

D 大会満足度はジャッジの満足度

E オンライン地方大会の価値

F オンライン大会でのオフコラボ

G サイドによるオプトアウト

H アクターモーションでのアクターの自由
I ディベーターからのコンフリクト

J ジャッジとして仮定されるべき第三者

Kかつてのメディア担当

L 引退(?)

 

A レジの時間が示すものとは何か

今回含め私はオンライン大会でレジの締め切りをすぎてレジをする人を毎回のように目撃しています。ACがそれで良いと言っていてリザーブドのチームからも何も来ていないのなら私がいう立場にはないのですがレジの時間は何を意味しているのでしょうか。私はこれを提出物の締め切りと同様に理解していて「何があっても遅くともこの時間までに来なければならない」と思っています。つまり通信環境などの問題があるのであればそれも見越して早めに来いということですね。大学のオンライン試験などはそんな感じで定刻になると提出フォーム自体が閉じられることもあります。大会全体の進行を考えれば時間が過ぎれば落として良いと思っているんですがどうなんですかね。そのためのリザーブドですし。試合中に通信トラブルが発生した際の対応はそんな思想に基づいているのではないでしょうか。まあACとかが良いと言えば良いのだとは思います。真面目に早くに来たリザーブドがかわいそうなだけで。

少なくとも部内大会で寝坊で遅れる輩は言語道断だと思っています。論外。

 

B Asianのリザーブド

Asianの大会でリザーブドっているんですかね。複数のカテゴリーでブレイクしたチームがいるから繰り上がる(BAの段階で2日目の出場が確定している)場合は別として、レジ落ちした際の補欠としてのリザーブドはいなくっても良い気はしてます。BPの場合はできませんがAsianだと不戦勝で対戦相手を勝ち上がらせれば良いと思うので。

 

C 2日目の組み合わせ

2日目の組み合わせってどうするのが良いんですかね。大きく3パターン考えられると思っていて、分かりやすくAsianで4チームブレイクとすると

甲 1位ー4位、2位ー3位(真ん中で折り返して対戦相手決めるイメージ)

乙 1位ー3位、2位ー4位(真ん中で切ってずらして対戦相手決めるイメージ)

丙 くじで対戦相手を決定(1位と2位かもしれないし3位、4位かもしれない)

の3つです。基本思想としては予選順位が上の人ほどアドバンテージを持つべきであるということなのかもしれませんが2位の人のアドバンテージは乙の方がありますし1位でも負ければセミファイナリストとしてしか扱われないことを思うとブレイクすれば横一線の扱いなので丙でも良いのかもしれません。どれも良さはあると思うのでどれを採用するべきかの議論はあっても良いと思います。

 

D 大会満足度はジャッジの満足度

例えば今回予選1位、2位以外のチームが優勝していれば参加していた全チームが一度は負けていることになります。これがBPになるとより顕著になるでしょう。何が言いたいかというと勝ち続ける人なんていないので負けた時にどれほど納得できるかが重要ということです。当然ジャッジとしてそれが難しいのは理解していますが私の経験として負けに納得している大会はボロボロでも満足度は高いです。私がジャッジに多くを期待しすぎというのはそうかもしれませんが重要だとは思います。

その点今回はとても満足しています。結果はそうですが負けた試合でも何が悪かったのか、どうすれば良かったのかが分かったので。良いモーションを作っていただいたAC陣、丁寧なフィードバックを下さったジャッジの方には大変感謝しております。

他の裏方はどうなんだという指摘もあるかもしれませんが仕事量の多さに押し潰される人々をQDOで見てきたのでそんなに頑張らなくて大丈夫ですと言っておきたいと思います。そこまで責任は大きくないと思いますし文句を言ってる人もすぐ忘れると思うのでゆるっとしていただければ何よりです。

 

E オンライン地方大会の価値

Dの内容とも被ってきますが私はQDOに参加した際にかなり満足していて、それは海外のジャッジの方からフィードバックをいただけたからです。英語力の関係もあり理解しきれていない部分が大半かとは思いますが学べたことは多かったです。QDOという大会の規模がその利益に見合うだけの負担かという部分は別として、地方で大会を開催するということは遠くに遠征に行くことなく優れたジャッジからフィードバックを得られる・優れたディベーターのラウンドを見られるという点で利益はありました。

一方オンラインの場合はどうかというとNDO、The Kansaiあたりは地名を関しているもののオンラインなので関係が薄くなっており海外からの参加者もいます。私は正直地方の主催で大会を開く価値はないのではないかと思っています。大会への参加しやすさがオフラインとは段違いなので負担が大きく割りに合わないと思います。他の地方と協力するなどして負担を分散させることができるはずなので「地方大会」の存在価値は消えたのではないでしょうか。

 

F オンライン大会でのオフコラボ

オンライン大会が珍しくなくなってきた昨今ですが、レジやラウンド開始前に「デバイス共有の場合は連絡を」というアナウンスがあることも当然になってきました。チームが同じ部屋にいてデバイスを介さず会話できるようにすることを前提にしているわけです。私はこのような状況を勝手にオフコラボと命名しています。正確にいうと今しました。

なぜ大会がオフラインで開催できないかというと不要不急の集まりを避けるためだと思うのですがオフコラボは許されるべきなのでしょうか。人数や移動距離の関係で許されるべきという主張も正しいとは思います。ただ私は正直者が馬鹿を見る展開が嫌いなので真面目に誰とも会わない人が不利益を被るのも何だかなあという感じです。集まる人がいるということはそれが勝ちにつながると思っているからだと思うので対面で会うかどうかが勝敗に影響するのはよろしくない気はします。この辺は大会ごとに許す・許さないを明確にするのが一番無難だとは思います。

 

G サイドによるオプトアウト

これは完全に机上の空論です。実際はアロケ公開→モーション公開ですがモーション公開→アロケ公開だった場合にアロケを見てオプトアウトができるのか、ということです。モーションを見てのオプトアウトに関する議論もあると思いますがここではないものとします。

アロケを見てオプトアウトを希望する場合は「自分の思想に反することを話さざるを得ない」ということが理由かと思います。しかし基本的には他の内容を話す自由もある中でそのオプトアウトが必要かというと私は疑問に感じています。サイドが違えばラウンドに参加するということはその話を聞くこと自体は許容できるのでしょうし思ってもいないことを話すということの差分は私にはよく分かりません。これはお前が当事者出ないからだ、なれば分かる、という話はそうかもしれません。少なくともまだ分かっていないというだけなので。

細かい話は調べればいくらでも出てくるかとは思いますが私はいわゆるディベートの教育効果の一つとして自分が思っていることと違うことでも話す、自分の主張を客観視する、といったこともあると考えています。自分が本当に思っていることを話しているディベーターなんていないのではないでしょうか。もしそうならタバコも酒も嗜まず上記オフコラボなんてもってのほかの真面目に国の指示に従う人々なはずです。他の内容を話して負けるのが嫌という勝つためのオプトアウトが許されるのかも疑問ではあります。

まあこれらは全て実際にはあり得ないことなので。

 

H アクターモーションでのアクターの自由

ここで書く内容はひょっとしたらすでに検討されているかもしれません。知見がまとまっていれば教えてください。

アクターモーションでアクターが〜しない自由ってあるんですかね。例えばTH, as A, W stop smoking.だとしてAがタバコを吸う自由をOppが主張しうるかということです。Govの世界ではAが主体的にタバコを吸わないと決めているはずなので自分で決めたことで自由は侵害されていないように感じます。THW ban tobacco.でOppが内政干渉は悪いとか国家の独立性とか言わないのと同じだと考えています。

ではTHBT A should stop smoking.ではどうなんでしょうか。これも別に誰かがAに何かを強制しているわけではありません。しかしこのケースにおいてはOppがAの喫煙する自由を話している光景を見たことがあります。Aがそのような選択肢を持っていることは分かるがそれが侵害されるというわけではないのでは?と思うわけです。

これはおそらくフィアットの問題に近いと考えていて、モーションによって主体の意思が推定されるのが自主的なものとみなされるかどうかなのではないでしょうか。私はAが喫煙を止めている世界も止めていない世界も、どちらも強制力が設定されていないので自主的にした場合かと思っているのですがどうなんでしょう。


I ディベーターからのコンフリクト

大会の時ってジャッジがディベーター・チームにコンフリクト申請すると思います。私はその逆があっても良いのではないかと考えています。

コンフリクト申請はジャッジに際して何らかのバイアスが入る(可能性がある)ことを前提としています。これが一番問題になるのは負けたディベーターが「私はバイアスで負けた」と感じた場合でしょう。それを回避するためにはディベーターからジャッジへのコンフリクト申請の方が重要でしょうしバイアスがバイアスたる由縁は無意識だからだと思うのでジャッジからの申請は期待できないと思います。

現状のシステムでディベーターが嫌なジャッジを回避する方法って相手に申請してもらうしかないので表立って揉め事起こして相手にこいつは面倒だ、避けたい、と思ってもらうしかないと思うんですよね。そんな荒事が最適解になってしまうことは良くないでしょう。

アロケを決めたりコンフリクトを管理したりするにあたって運営側の負担が重くなりすぎるし複雑で面倒だという指摘はその通りです。私も自分でしろと言われると面倒です。ディベーターからこのジャッジは嫌だ、というそれほど重要でない理由での申請が多くなりすぎるなんてことも普通にあるとは思います。ここで書いたのはあくまで理論上の想定なので。

 

J ジャッジとして仮定されるべき第三者

ジャッジが第三者として仮定される、ということは大きく二つの意味を持っていて

甲 THBTとかでの第三者視点、乙 平均的知識を持った公平な第三者

に分けられます。私はいずれも不可能なのではないかと考えています。

甲の意味に関してですが第三者視点での価値判断など不可能なのではないでしょうか。何を言いたいかというと価値判断は立場によって変わるということです。詳しくは徳倫理学について調べて欲しいのですが立場によって倫理的に正しいことが変わるということはラウンドにおいてどちらを支持すべきかも変わるということです。メタ倫理学的にも結局「道徳的に正しいこと」は存在せず個人の主観によって判断が変わるので第三者視点なんて存在しないのではないでしょうか。だからどういうことかというとディベート分からん。

乙の意味についてはまず「平均的知識」って何だよって疑問は誰もが持っていると思います。何についての知識を持つかも恣意的だと思いますしおそらく大学生全員の平均とるとCJSとか刑罰の目的なんて単語で言われても分からないと思います。想定されるジャッジの姿として個人の属性に左右されず同じ判定を出すことを求められているのかもしれませんが「正しい」判定なんてものは想像にすぎず優れた判定理由があるにすぎないのではないのでしょうか。例えば私は安楽死関連で「うつ病だから判断力が怪しい」と言われてもある属性によってある傾向の判断を下す(死にたがりがちなど)は宗教や育った環境などと同じでは?と思ってしまいますがこれは生きることに対する価値付けが低いからでしょう。生きることを重要視する人は「死にたがりがちなんてけしからん!判断能力がない!」と思うでしょう。各チームに課す証明責任なども人の無意識によってかなり変化すると思います。

何が言いたいかというとディベート分からん。

 

K かつてのメディア担当

実は私はかつてQUDSのメディア担当でした。他人にブログ投げつけて書けって言ったりツイカスとして大会結果速報RTAに興じたりしてました。ちなみになぜか先駆者はおらず私の作った走者1人のレギュなので常にWRです。老害として後々のメディア担当とか読者とかにメッセージを書いておきます。

ブログの使い方に関しては先述した通りです。書かせる側は誰に何を読ませるのかを意識して頼みましょう。書く側はそれに応じて早く細かく書きましょう。読む側としては楽しく読むこともそうですし使い方はいろいろあるので使えるものは最大限使いましょう。

Twitterに関しては内部の人間が活躍を知ることもそうですがそれは最大の目的ではありません。外部への発信というのが大きな役割です。他大の方に提供していただいたときのお礼やQUDSは活躍しているとアピールしてバイアスを減らす試みでもあります。

 

L 引退(?)

 

これは秋Tが終わったあたりから同期Aにこぼしていたのですが部内大会というのは特に初心者にとって参加しやすいものであるというのが重要な性質であると思っています。そこでいつまでも暴れているのはよろしくないなあと思っており、オープンブレイクしたら部内大会引退という謎の目標を掲げていました。今回オープンブレイクしてMommy杯で全勝・ベストスピーカーという完全な老害仕草をしたので井上杯まで部内大会はディベーターは避けたいとは思っています。チーム数の都合とかでシャドウはあるかも。井上杯は卒業前ということで許してください。かつて秋T優勝者と冬Tオープンブレイクが組むという事件もあったので。ただMommy杯優勝ではないので「前回の部内大会優勝者が次の部内大会CA」という慣例には乗れそうにないです。CAは遠いですね。