今回は先日の海外大会に2チーム参加したので、三年のあまねにブログを書いてもらいました!

是非お読みください!

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こんにちは!QUDS3年の鵜澤周と申します。Philippine Debate Open 2022に参加してきましたので、こちらでご報告させていただきたいと思います。

予選6ラウンドを振り返り、小話も挟みと長く書いてしまいましたが、よろしければお付き合いください🇵🇭

 

(1)大会前日まで

これまで先輩方から数々の国際大会での逸話を聞いてきましたが、自分には縁がないだろうな〜と国際大会をなんとなく敬遠していました。ところが同期のそらが「ひとり500円くらいで出られる国際大会がある!」と素晴らしい機会を見つけてきてくれ、「後は野となれ山となれ」精神で突っ込むことに。Asianということで2年生のひなちゃんにも参加してもらい、「QU A」を結成しました。ひなちゃんと大会に出るのは今回が初めて、そらとは去年の春T以来だったので、2人と組めて嬉しかったです。QU B(大賀先生、はるか先輩、えのもん先輩)と深夜のラウンド練に参加したり、ひなちゃんが見つけてくれた過去motionでプレパ練をしたり、ゆるく準備をしていきました。ポジションはwhipだったので、「相手の英語が聞き取れなかったらまずい」とフィリピンの英語アクセントをまとめた動画を漁るなどの悪あがきも試みてみました(当日は慌てすぎて、アクセントどころではなかったのですが)

 

 

(2)大会当日

【予選6ラウンドの振り返り(vetoの結果ディベートしたmotionのみ載せてます!)

R1 Opp

THBT Nintendo should significantly increase their support for eSports

初手からスポーツ!しかも日本の企業である任天堂にmentionしたmotionでびっくりでした。Govからは「eSportsのプロ化が加速している風潮に乗ることができなければ、任天堂は衰退する」というargumentが来ることを予測しつつ賞金を増額してもアクセスできるのはごく一部のプロプレーヤーのみで消費者層は広がっていかないこと、任天堂の理念は「みんなが楽しめるゲーム提供」であり、それが十分に支持されていることに着目してプレパしました。

相手からは「このままでは任天堂は投資されなくて終わる」等々厳しいargumentが飛んできて、残念ながら負けてしまいました。それでもFirstのひなちゃんとSecondのそらが、任天堂の理念やそれが支持されている理由をしっかりと立ててくれて、いいラウンドになったのではないかと思っています。サインポストの段階からわかりやすいひなちゃんのfirstスピーチすごすぎるな…それから最近スマブラ上達したらしいそらが「任天堂なめんな!!」とややradicalになってて笑いました。スマブラの競技人口すごいらしいですね。

 

R2 Gov

THO the shift in non-STEM academia and higher education teaching to focus on quantitative research as opposed to qualitative research

専攻している社会学っぽいmotionが来たぞ!とやたらテンションが上がってしまい、「何にopposeするんだっけ?」などとひとり錯乱していました。そらが文系学問に量的調査が導入された背景、研究の質が落ちればスティグマで研究費を落としてもらえなくなるといった問題点をたくさん出してくれて、とってもありがたかったです。「as opposed to qualitative researchという風潮にopposeしよう、質的調査と量的調査は相補的な関係にあるから両方担保しよう」というスタンスを取りました。ソフトスタンスかもしれないね〜と心配していましたが、harmlong termの描写が評価されて勝つことができました。ジャッジの方からは「そのengageがなぜ重要なのか話してほしい」「もう少しコンパラティブに」というFBもいただいたので、whipとしてもっと相手の話を加味したエンゲージをすべきだったなと反省です。

 

R3 Gov

A group of mean but popular girls have written 'The Burn Book'. The Burn Book is a scrapbook with photos of people at their high school with lines of gossip and insults underneath the photos. One of the girls has made the book public to the entire school by photocopying pages and throwing them in the school corridors.

THS the release of the Burnbook

(なにこのmotion…)という心の声はさておき、女の子たちのincentive/capacityreleaseされた後のactorの動きを予測してプレパしました。releaseされたあと女子グループはそれなりに批判されるよね、明るみに出て問題になれば大人も見て見ぬふりはできないよね!という意見で押しましたが、結果は残念ながらでした。相手からはreleaseされた後で学校の調和が乱れること、プライバシーや尊厳が損なわれること、さらにミソジニーなど様々なargumentが飛んできていて、whipからうまく対応できなかったな感があります。

実はこのラウンドのジャッジがworldsDCAの方!後から大賀先生に聞いて「なぬ〜!」ってなりました。録音すればよかった〜!!って悔しがってたひなちゃん、めちゃくちゃかわいかったです。ぐだってた3年に代わってRFDのメモ取ってくれてありがとう、ごめんね 予選1日目はこれにて終了。

 

R4 Opp

THW anonymise art at all stages of funding, sale, display, and curation

日本の大会ではなかなか見ない(主観)art motionが出てきました。Govは「artartistの名前や知名度、権威ではなく純粋に評価されるべき」と言ってくるんだろうな〜と予想し、なぜartistが名前を公表することに問題がないのか、むしろ公表するべきなのかについて考えていきました。artは本来フィーリングで評価されるものだけれど、ピカソみたいな絵や抽象画は理解が難しいこと、その中でartistの名前を手がかりに制作の背景や目的を辿ることができれば見る人がartを楽しみやすくなることをメインに組み立てました。相手からは「ニックネームのみ公表して、artistのプライバシー侵害やストーカー問題の解決を目指す」という予想外のケースが飛んできましたが、motionにユニークじゃないよね!そのモデルだとそんなに効果ないよね!とみんなで押しまくり、勝つことができました。2勝!嬉しい!!

 

R5 Gov

THO capitalism

噂のOppose capitalism…!資本主義の元では利益ばかり追求する風潮が生まれて独占や搾取が起こる、そのような状況で経済が発展を見せても人々の幸せにはつながらない!というのをメインにすることに。ついでに、みんながお金大事!お金貯めよう!ってなったらデフレ起きるんじゃね?という謎argumentwhipスピーチにねじ込んでみました。これはいけるのでは?と思っていましたが、ゆのにますで敗北しかもお相手はアイアンで、うわぁという感じでした。ジャッジの方からは「Govはワンライナーになっている」というお言葉をいただきました。後になってワンライナーってなんだ?と調べてみたところ、意味は「一発芸」「一行でインパクトのある文」だそうであまりメカニズムやエクステンション、刺さるエンゲージを出さずに、自分たちの考えるインパクト勝負になってしまったのかな?と思いました。有効な反論が思いつかず、あそ文学部の民ももっと経済を勉強しなくてはと反省しました(どの大会でもこの反省してる気がする)

 

R6 Gov

You are a privileged individual with a successful career in a high demand industry, establishing yourself as a crucial figurehead within the field. You have spent the past few months actively campaigning for the progressive liberal candidate for your country’s election. Despite the campaign’s historic traction, the opposing candidate won. The opponent is the descendant of a deposed dictator, backed by the country’s most corrupt officials, and whose family is known for rampant red-tagging and silencing of vocal opposition.

THW leave the country

2連続Govかぁ書いてないけど、as you motionです。需要のあるビジネスで結果を出して高い地位保ってるし、外国でも生きていける!国にとどまったら間違いなく政敵とみなされて、軟禁や迫害に遭って生きていけない!政治キャンペーンをするにしても、外国で取材を受ける方が広まりやすい!というargumentを考えました。「プレパの時は逆サイドの意見をちゃんと考えよう」と先輩方からアドバイスをいただいていたので心がけていたのですが、このときは相手のケースが全くといっていいほど思いつかず反論が準備できないままプレパ終了。相手からは、迫害はアンリア、リベラル派のサポートをするcapacityがあるのはyouだけだからその責任を負うべき、といった話が来ていたように思います。最後勝てたらいいなと思っていましたが、いろいろダウトがかかってしまったようでスライトで敗北結果は残念でしたが、ラウンド後に相手チームの方が話しかけてくれて、楽しい時間を過ごすことができました(といっても英弱なので応答はそらひなに任せ、私は「これが国際大会かぁ」などと1人感動するだけでしたが)

 

結果は6ラウンド中2勝。ブレイクはできませんでしたが、どのmotionも面白く、有益なFBもいただけて、とても勉強になりました。

 

【小話など】

・日本の大会と比べて異なるところがたくさんありました。motion songとして音楽が流れていたり、お昼休みがしっかりあってのんびりと大会が進行したり、motionも日本ではなかなか見かけないartpop cultureなどなんだかゆるい感じで、気楽に過ごせてよかったです。motion songのうちの一曲(NIKI-lowkey)が個人的に気に入って、最近よく聴いています。

・対面でプレパしよう!ということで、そらとひなちゃんには私の家に来てもらい、楽しく過ごしました。そらにカフェオレとカフェラテの違いを教えてもらいました。ひなちゃん、ハチワレの「なんとかなれーッ」シールありがとう🐱3人でパソコンに貼ってお揃いにしました。

・予選1日目は金曜だったのですが、授業終わりの同期(はるか。my precious one)にも家に来てもらい、甘えに甘えました。スタバのフラペチーノ買ってきてくれてありがとう、おいしかったです。

・合間にはQU Bの先輩方や提供ジャッジをしてくださったみっきーさんと、グループ通話やLINEでお話など。レジやらDiscordやらが分からずあたふたしていたところを助けていただき、本当にありがとうございました。

Vetoのやり方がチーム間で違って、あれ?ってなることがありました。ちょっと文章で説明するのが難しいのですが…Briefingvetoの方法まで記載されていたのはそのためだったのか??

 

 

(3)今後に向けて

スピーチの内容がコンストと被ったり、フィリピン英語を聞き取ることができなかったりと、個人的には悔しい部分も多々ありました。経済やeSportpop cultureなど、もっと興味と知識の幅も広げなければと痛感しました(pop cultureといえば、QUDSでは結構前から韓流ブームが起きてる?ようなので、ご教示いただきたいです)。次はAsian Novice Debate Openに大賀先生&ひなちゃんと出る予定なので(2連続ひなちゃんと一緒でめちゃくちゃ嬉しいです)、次回はもっとチームに貢献できるよう、リスニングと分析の練習を重ねたいと思います!

初めての国際大会でしたが、パートナーに恵まれ、貴重な経験をすることができました。matterをたくさん出してくれたり、FBを積極的にもらいに行ったり、2人のディベートへの姿勢にとっても刺激を受けました。そらとひなちゃん、2日間ありがとう。そしてQU Bの先輩方&みっきーさん、本当にお疲れさまでした!

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書いてくださったあまね、そして最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました!久しぶりの海外大会楽しかった!:)


大会結果

Philippine Debate Open 2022

 

 

Participants

 QU A(Hina Namisaki, Sora Nishimura, Amane Uzawa)

 QU B(Haruka Kawano, Kosei Enomoto, Toru Oga)

 

Adjudicator

 Mizuki Kitada

 

最後に、Philippine Debate Open 2022を運営していただいたコミの皆様、ありがとうございました!